今回4方十字組手 [1]3本組木とか呼ばれているものを作製しました。
いままでの組手、すなわち飛騨組手(千鳥格子)螺旋組も2次元的組手でしたが、今回は3次元的組手となります。

 Photo. 1 をご覧ください。
これが4方十字組手 (3本組木)です。
この写真では組手は、1点支持の設置となっています。
一点支持の設置とは、下面と接地するのは1個の角材のみの設置の仕方をこう呼ぶことにします。

 4方十字組手 (3本組木)は、3本の角材から構成されています。
角材は、サイズがすべて30mm×30mm×200mmのスプルースです。
しかし直交している部分の内部構造、言い換えますと各角材の相欠きの構造は3本すべて異なります。
この組手の技法の詳細は、別途ご紹介いたします。
この組手技法は宮大工職人の技法として伝達されてきたようなのですが、実際の建築例は少ないようです [1]
なお近年、隈研吾氏がこの技法を応用して建造物を構築したということです [2]
この組手が3次元的組手である特徴をうまく利用していますね。

 
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Photo.1 4方十字組手 (3本組木):下面と接地するのは1個の角材(1点支持の設置)


 この木組みはPhoto. 1のような1点指示の置き方では安定的ではありませんが、Photo. 2に示しますような3点支持にすると安定しますので、オーナメントとして利用できます。
また置台としての可能性もあると考えられます。
試しに台としての適用を試みました。
Photo. 3 をご覧ください。
花台、岩石+香炉台、他のオーナメントの置台とかの応用の可能性もあるかと考えられます。
岩石+香炉台は、ちょっとリスキーですが・・・。
特に今回は30mm角長さ200mmの角材でしたが、より細めにより長めにすれば安定性も増強し応用が広がりそうです。

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Photo. 2 4方十字組手 (3本組木):下面と接地するのは3個の角材(3点支持の設置)

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Photo. 3 4方十字組手 (3本組手)の応用例:左:花台、中:岩石+香炉台、右:オーナメント台




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