正法寺

2016年末に定年退職しました。 このブログでは、埼玉県比企郡鳩山町を中心にした植生写真を掲載します。 その他、その地誌、趣味の木工、旅行、お酒にも触れます。

お花見(その2):物見山岩殿観音の勝のソメイヨシノ満開!!!!!キランソウ、ミツバツツジ、ヤマツツジ、シャガも開花!!!

本日は、石坂の森~物見山~岩殿観音(正法寺)~市民の森~見晴らしの丘~石坂の森のウォークでした。
物見山という名称の史蹟は数多いですが、ここ東松山市の物見山は埼玉県指定の名勝「物見山岩殿観音の勝」です。
頂上まで上る間に、鮮やかなバイオレットの小花の下草が開花していました。
Photo. 1 をご覧ください。
キランソウです。
小さな花ですが、濃いバイオレットのストライプが魅力的です。



シソ科キランソウ属キランソウ
[学名]:Lamiaceae Ajuga decumbens
[和名]:チチグサ、オドゲソウ、ジゴクノカマノフタ(地獄の釜の蓋)、イシャゴロシ(医者殺)
[漢名]:金瘡小草(キンソウショウソウ,jinchuangxiaocao)

1) Lamiaceae は、シソの科名です。
2) Ajuga は、キランソウの属名です。「a(無)+jugos(軛、束縛)。花冠の下唇上にを軛(くびき)共にするもの(即ち配偶者の一方)が見えないためという。一説に、abigaの同義語で奇形を作り出すものの意ともいう。シソ科キランソウ属[#1]
3)
 decumbens は、「横臥(おうが)した(倒れているが根は出ない) [#2]という意味の種小名です


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Photo. 1  物見山キランソウ


 頂上に来ました。
まずは、Photo. 2 の標識と説明書きをご覧あれ。

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Photo. 2  物見山頂上
左;標識「物見山岩殿観音の勝」、右:説明書き


 下記に東松山市のサイト[#3]を引用させていただきます。
坂上田村麻呂に関わる伝説がありますが、これに関しましては岩殿観音(正法寺)の六面幢との関連で今後考察をしたいと考えています。


物見山(標高135メートル)は、比企丘陵の最高峰です。
伝説によれば、坂上田村麻呂が東征のとき、この山に登り、
四囲を眺めたことによる山名といわれています。
また、このとき北方の雪解沢にひそむ悪竜を退治したともいわれています。
この山は、俗に九十九峰四十八谷と称し、丘陵は波涛のように
起伏しています。
山腹には岩殿観音をまつる正法寺
があり、境内には巨木の銀杏、
スギ、ヒノキなどがそびえています。
山頂に立てば、遠くは箱根、足利、大山、富士山、秩父、信越、上野、下野、
常陸の諸山から東京湾まで望むことができるといわれています。



 物見山頂上は、桜が満開でした。
Photo. 3 をご覧あれ。


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Photo. 3  物見山頂上のソメイヨシノ


 ここ物見山は、桜のみならずツツジも豊富です。
Photo. 4、5 をご覧ください。

ツツジ科>ツツジ属>ヤマツツジ(山躑躅)
[学名]:Ericaceae Rhododendron kaempferi

ツツジ科>ツツジ属>ミツバツツジ
[学名]:Ericaceae Rhododendron dilatatum

1) 学名のEricaceae は、ツツジ科の科名です。
2)  Rhododendron は、ツツジ属の属名です。「rhodon(バラ、転じて赤い)+dendron(樹木)。転じて紅花を着ける木の意で、初めは西洋キョウチクトウの名であった。ツツジ科ツツジ属。」[#1]
3) kaempferi は、エンゲルベルト・ケンペル(Engelbert Kaempfer)[#2]による命名という意味の種小名です。
4)dilatatum は、 「拡張した、拡大した」[#2]という意味の種小名です。

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Photo. 4  物見山:ヤマツツジ


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Photo. 5  物見山:ミツバツツジ


 また頂上付近には、早くもシャガも開花していました。
Photo. 6 をご覧ください。


アヤメ科アヤメ属シャガ
[学名]:Iridaceae Iris japonica


1) 学名のIridaceae は、アヤメ科の科名です。
2)   Iris は、アヤメ属の属名です。「虹(にじ)の意、転じて植物名。アヤメ科アヤメ属。」[#1]
3)  japonicaは、日本産という意味の種小名です。


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Photo. 6  物見山:シャガ




[#1]: "属名解説". 百科瞭然. http://www.geocities.jp/nonkihoke/ryozen/zokumeik.htm#[D] 
[#2]: 
"種名解説". 百科瞭然. http://www.geocities.jp/nonkihoke/ryozen/zokumeik.htm
[#3]: 東松山市. 物見山岩殿観音の勝. http://www.city.higashimatsuyama.lg.jp/kurashi/bunka_sports/bunkazai/shitei_bunkazai/1350459413745.html
[#4]
: 
跡見学園大学. 
跡見群芳譜. http://www2.mmc.atomi.ac.jp/web01/Flower%20Information%20by%20Vps/Flower%20Albumn/ch2-trees/aoki.htm

岩殿観音(正法寺)の六面幢:謎の横穴群は何か!!!!!

昨日のウォークでは、岩殿観音(正法寺)六面幢にまず向かいました。
この六面幢のロケーションは、岩殿観音(正法寺)の境内ではなく谷を隔てた尾根筋にです。

 Photo. 1 に示しますように、緑泥片岩(青石)製の正六角柱状板碑で側面に彫り物が施されています。
種字 梵字の判読は、このままでは困難です。
傍らに、東松山市教育委員会作成の標識がありました。
Photo. 2 に示しました。
標識に記載されている内容を下記にて要約します。

1) 建立年: 天正10年(西暦1582年)
2) 建立者: 岩殿山の僧道照
3) 目的: 俊誉・妙西・道慶・俊意らの菩提供養

なお、標識には埼玉県の指定文化財と記載されていますが、指定文化財のリスト[#1]には掲載されていませんでした。
調べましたところ、県指定史跡のリスト[#2]の26番目に掲載されていました。

 ここでこの六面幢の上記目的に注目しますと、俊誉・妙西・道慶・俊意らの菩提供養とあります。
この中の俊誉は、栄俊の弟子と板碑には記載されています[#3]。
新編武蔵国風土記稿[#4]によれば、栄俊とは天正2年に正法寺を再建しました別当栄俊と考えられます。
また新編武蔵国風土記稿[#4]では、俊意とは比企郡飯島村の正徳寺を開山した僧ではないかと示唆しています。
いずれにせよ、俊誉・俊意はそれなりの高僧と考えられます。


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Photo. 1  岩殿観音(正法寺)六面幢

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Photo. 2  岩殿観音(正法寺)六面幢に関しての標識


 ところで、ここにはいままで数回訪れたことがありましたが、いつも気になっていたことがあります。
それは、この六面幢付近にある横穴の存在でした。
Photo. 3 に示します。
凝灰岩壁に、大小4基の横穴が並列配置され横穴群を形成しています。
Photo. 3 では、数量4基の確認は難しいですね。

 4基の横穴の個別写真をPhoto. 4 に示します。
手前から奥行方向に、各横穴に横穴 a, b ,c , d と識別することにします。
1) 横穴a は、開口部が土砂に半ば埋もれています。
2) 横穴bは、穴の高さ・幅ともに開口部から奥行方向に向かって減少しますが、奥行の半分からは一定となっています。
3) 横穴cは、横穴bと類似しておりほぼ同一と見えました。規模も横穴 a b が4基中で最大と見えます。
4) 横穴dは、横穴dの上部凝灰岩壁が崩壊しその開口部を半分以上にわたり覆っていて内部がよくわかりませんでした。

 この横穴はいったい何でしょうか。
現在までの私の調査では、この横穴に関する資料が見当たりません。
従いまして、これよりは先は私の推理となります。
まず横穴の数量4が、六面幢に記載された主たる僧侶である俊誉・妙西・道慶・俊意の数と一致いたします。
これより、この横穴は上記僧侶に関係したものであり、例えば墳墓の可能性があるように考えられます。
ただし、天正年間に僧侶を横穴に埋葬したような風習が存在したのか否かは疑問符が付きます。
しかしながら、墳墓と推定しますとこの地点に六面幢を建立した理由が確定します。
俊誉・妙西・道慶・俊意に関連する横穴群に接近して、4人の菩提を供養したことと理解されます。
冒頭に申し上げましたように、六面幢岩殿観音(正法寺)の境内ではなく谷を隔てた尾根筋に存在しているのです。

 別の可能性としては、この地域にしばしばみられる古墳時代横穴墓ではないかという考え方もできるかもしれません。
例えば、この近辺にあります鳩山町の十郎横穴群を挙げられます。
しかしながら、前述しましたように六面幢横穴に関する資料も見当たらず、古墳時代の遺跡と考えるには否定的にならざるを得ません。

 私としては、前者の可能性が高いかと考えています。
どなたかご存知の方は、情報をお寄せください。


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Photo. 3  岩殿観音(正法寺)六面幢付近の横穴群
手前から奥行方向に、4基の横穴を横穴 a, b ,c , d と識別します

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Photo. 4  横穴群の個別写真:上左;横穴a、上右;横穴b、下左;横穴c、下右;横穴d


 このあと岩殿観音(正法寺)の境内にでますと、鐘楼わきの早咲きの桜が満開でした。
この春初めての桜となりましたが、彼岸桜でしょうか。
Photo. 5 をご覧ください。
葉も展開を開始しています。
遠景に見えます御堂は、百地蔵堂となります。


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Photo. 5 岩殿観音(正法寺)境内の早咲き彼岸桜:遠景は百地蔵堂


参考文献
[#1]: 埼玉県. 埼玉県指定有形文化財. https://www.pref.saitama.lg.jp/f2216/documents/11.pdf
[#2]: 埼玉県. 埼玉県指定史跡. https://www.pref.saitama.lg.jp/f2216/documents/14-1.pdf
「No.26:正法寺六面幢:板石塔婆6枚を六角形に組み合わせたもの。高さ1.15m、天正10年銘。蓋石に彫刻」と記載されています。
[#3]: 国立国会図書館.デジタルコレクション.「埼玉県史蹟名勝天然紀念物調査報告第五輯」. http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1122124/61?tocOpened=1
[#4]: 東松山市教育委員会、新編武蔵国風土記稿 寺院 堂庵 書上、東松山市、1981



ウォーク・ルーティンの終了

本日も東松山市の市民の森をウォークしました。

埼玉でも古刹として大変有名な正法寺(岩殿観音)が本日のウォークの出発地でした。

正法寺に関しましては、千手観音、梵鐘、算額、仁王像、石段、門前町など興味深い事項が多々あり、いずれ個別にじっくり考察したいと考えています。

さて本日は、境内にありましたシダ植物に関しましてご案内いたします。

Photo. 1, 2 に示しますシダ植物が、崖に存在していました。

1回羽状複葉、1-3対の側羽片と頂羽片、辺縁は不規則な鋸歯縁等の特徴からマツザカシダ(松坂羊歯)と推定されます。葉の表面は緑色で、中央には白斑はみられませんでした。
この推定の根拠は、参考文献 [#1] に基づきます。
前回ご案内のイノモトソウとは同属です。イノモトソウに存在しました特徴的な中軸の翼はありません。


イノモトソウ科イノモトソウ属>マツザカシダ
[学名]:Pteridaceae Pteris nipponica Shieh


1) 学名の Pteris は、「pteron(翼)。羽状の葉形から来たもの」[#2]
2) nipponica は、「日本の」 という種小名です。
3)
Shiehは、命名者です。調べましたが不明でした。

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Photo. 1   マツザカシダ Pteridaceae Pteris nipponica Shieh


IMGP0002
Photo. 2   マツザカシダ Pteridaceae Pteris nipponica Shieh


Photo. 3 には、葉柄基部を示してます。
無毛で、わずかに褐色が買っています。鱗片は見られません。

IMGP0003
Photo. 3   マツザカシダ葉柄基部



参照文献
[#1]: 岩槻邦男編、日本のシダ植物 シダ、平凡社、1992、ISBN4-582-53506-2
[#2]: "属名解説". 百科瞭然. http://www.geocities.jp/nonkihoke/ryozen/zokumeik.htm#[D]
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プロフィール

nonchan

ブログデビューしたてのビギナーです。 定年リタイア後、ルーティンとして週5のウォーキングと週2のスイミングを課してます。 ブログでは、わたし流の生活から派生した事項を載せるつもりです。 まずは、ウォーキング中に撮影した自宅付近の植生の写真を載せます。 趣味の木工も掲載しようかと考えています。