組木

2016年末に定年退職しました。 このブログでは、埼玉県比企郡鳩山町を中心にした植生写真を掲載します。 その他、その地誌、趣味の木工、旅行、お酒にも触れます。

木製パズル(その6-3):33本組木 続編その3

「木製パズル(その6-3):33本組木 続編その3」では、33本組木の分解の 3D CAD アニメーション動画を掲載してます。
「木製パズル(その6-1,2):33本組木続編その1,2」の分解手順の図解記事と合わせてお読みください。


 

木製パズル(その4):9本組木

  木製パズル(その4)は、9本組木です。
組木とは複数の木片を接着・接合をせず組み合わせた集合体と定義します。
9本組木は、9本の角材で構成する集合体です。
組木ですので分解また組み上げが可能で、その過程を楽しむ3D図形パズルとなるわけです。
組木パズルあるいは立体組木パズルと呼ばれている木製パズルのひとつです。
ややこしい話ですが、ひとにより木組(きぐみ)パズルという呼びかたをする場合もあります。

Photo. 1 をご覧ください。
これが、9本組木です。
表面上に多数の立方体が出現しているような外観の対称性の高い3D図形です。
なお表面の立方体の数は、9 × 2 = 18個です。
アングルを変えた外観をPhoto. 2 に示します。
この写真ではコブ状の外観が深い印象を与えると思いますが、いかがでしょうか。




IMG_20221001_112142_1

Photo. 1  9本組木

IMG_20221001_112030

Photo. 2  9本組木


 さてPhoto. 1 9本組木を分解すると長さの異なる9本の切り欠き加工された角材となります。
Photo. 2 をご覧ください。
全長と切り欠き形状の異なる4種類の角材となっていることがご理解いただけると思います。


IMG_20221004_050206
Photo. 3  9本組木の構成パーツ
 

 ここで事象を明瞭化するために、実物に代えて3D CAD 画像で議論することにしましょう。
つまり Photo. 1 の9本組木の木製品写真の代わりに、Figure 1 に示す組み上げ時の3D CAD 画像を使いましょう。
またPhoto. 3 の構成パーツ写真に代えて、Figure 2 の3D CAD 画像を 用いましょう。

構成パーツは、Figure 2 からわかるようにその形状から4種類の $Groupe$ に類別できます。
すなわち、下記となります。

$(1) \, Group \, I: A$
$(2) \, Group \, II: B, C, D, E, F$
$(3) \,Group \, III: G, H$
$(4) \, Group \, VI: I$

これらの構成パーツは、正方形状の角材に切欠き加工を施工したものであることがご理解いただけますでしょうか。

 さて9本組木を製作するという観点から少し製作上の議論を深めることにしましょう。
ここで未加工の角材の断面の正方形の辺のサイズを$ 2S$ とします。
切り欠きのディメンジョンは、Figure 2 に示すようにすべて上記サイズ$S$で規定されたものとなってます。
さらにその切り欠きの加工の内容は上記の$Group$により異なります。
すなわち Figure 2 から、$Group \, II$は最も単純な切欠きを施工したパーツ、$Group \, III$と$Groupe \, VI$は2段の切り欠きを施工したパーツであることが認識できると思いますが、いかがでしょうか。
これに対して、$Group \, I$は立方体2個と円柱が合体した形状となっていて他の$Group$に比較して特異的です。
$Group \, I$の製作は如何にするか想像できますますでしょうか。
加工工程としては、下記となります。

(1) $Group \, II$と同一の切り欠き工程
(2) 次に2段の切り欠きを加工する工程($Group \, VI$の中央部の断面サイズ$S \times S$ の正方柱に加工する工程)
(3) 上記断面サイズ$S \times S$ の正方柱を円柱に研削加工する工程

という様に結構手の込んだ加工工程となります。
特に工程(3)は機械加工が困難で手加工となります。




assembly 3
Figure 1  9本組木3D CAD 画像

dimension of each pieces
Figure 2  9本組木の構成パーツの 3D CAD 画像


 それでは Figure 1 の9本組木をどのように分解するのでしょうか。
あるいは Figure 2 の構成パーツからどのようにして9本組木を組み上げるのでしょうか。
この分解と組み上げに関しては、別の記事に記載します。
それまでの間は、 Figure 1 と 2 を比較しつつ想像力をフルに使っていただき分解手順をご検討いただければ幸いです。

螺旋組を作製!!!

 今回は、螺旋組オーナメントを作製しました。
Photo. 1をご覧ください。
三角螺旋組と呼ばれている組木です。
3本の20mm×25mm×150mmのホワイトウッドから構成されています。

IMG_20180527_145013
Photo.1 三角螺旋組


 次にPhoto. 2をご覧ください。
六角螺旋組と呼ばれている組木です。
6本の15mm×15mm×175mmの杉材から構成されています。

IMG_20180527_145946
Photo.2 六角螺旋組


 この組木螺旋組と呼ばれているようなのですが、出典が不明です。
前回と前々回で飛騨組木(千鳥格子)技法の原理をご説明いたしました。
実は今回の螺旋組の技法は、飛騨組木(千鳥格子)技法の延長線上にあります。
ご興味のある方は、螺旋組の技法を解明してみてください(螺旋組技法の原理)。
先に飛騨組木技法をやや詳細に説明したのも、この技法が応用可能であるという理由からでした。
いずれ時を見て図解で螺旋組技法を説明したいとは考えています。
図を作成する余裕があればですが、・・・。

 Photo. 3、4 三角螺旋組六角螺旋組の応用例を示します。
そのままオーナメントととしても使用できますが、花台コースターとしての応用も可能です。
ここでは花台として応用してみました。

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Photo. 3 三角螺旋組の応用例:左;オーナメント、右;花台


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Photo. 4 六角螺旋組の応用例:左;オーナメント、右;花台






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プロフィール

nonchan

ブログデビューしたてのビギナーです。 定年リタイア後、ルーティンとして週5のウォーキングと週2のスイミングを課してます。 ブログでは、わたし流の生活から派生した事項を載せるつもりです。 まずは、ウォーキング中に撮影した自宅付近の植生の写真を載せます。 趣味の木工も掲載しようかと考えています。